目途

一月二十八日(火)晴
昨日と一轉割と暖かな一日。一月末締切の原稿二つ、終了の目途がつく。定時に退社し歸宅後臨書と尺八稽古。揃つて為し得たのは久しぶりである。今、大室幹雄の『志賀重昂『日本風景論』精讀』を讀んでゐる。驚くべき書物で幕末明治期の漢詩を中心とした日本文学の状況を知るのに最適であり、すつかり大室先生のフアンになつた。ところが、この本を唯一の例外として大室先生の本は古本でも軒並み高額である。『月瀬幻影』といふ本を讀みたいのだが、古本でも五千圓以上するので逡巡してゐる。