驚き

五月五日(土)晴
イチローの特別補佐就任には驚いた。ここ数年不遇というより他ない起用のされ方が続き、実際に成績も残せない中ではあったが、寂しい限りである。それでも常に野球と正面から向き合い前向きに練習を重ね、決して腐らず独特の哲学・美学を貫く姿には尊敬の念を抱くとともに勇気づけられもする。私などは特別補佐ならぬ特別干された口だが、今さらながら与えられた仕事を全うするため日々精進したいものだと思うのである。イチローが去り大谷が活躍し、大谷の去った地で清宮が大きく成長する。世代交代、新陳代謝、時の移り変わり。老兵は去るのみ。私に残された時間はあとどれくらいなのであろうか。何も成し遂げられず、何の貢献もせず、無為に過ごして来た時間の長さを思えば、もはや瞑目して諦めることしか出来ることはない。あれほどの成績を残したイチローですら、リスペクトという名のお払い箱である。私へのリスペクトはもちろん皆無ではあるが、それは身から出た錆、当然の帰結であり何ら不満はない。生きて来た中で、今思えば苦しみしかないように思え、この先もそれは同じである。生老病死一切皆苦欣求浄土、厭離穢土。南無阿弥陀仏