例會

五月二十日(日)晴後陰
早朝N子は越南に向けて出掛けて行つた。義妹のK子と二人でのシヨート・バカンスである。余は八時過ぎに起床し、十時前家を出で、有楽町で降りて大江戸骨董市を覗く。多少目が肥えたせゐもあらうが、余り目ぼしいものは見つからず。茶道具や文具、花瓶や酒器を中心に見て回り、結局房紐二本と徳利に猪口ひとつを購ふのみ。有田焼の四角い徳利は葡萄と鳥の絵柄が描かれ、一輪差しの花入れにも使へさうである。花鳥風月に肖る訳ではないが、余は何故か鳥の置物や鳥のモチーフの入つた絵や文様が好きで、家にはたくさん鳥が居る。其の後大手町まで歩き、地下鉄で早稲田へ。地上に出た処でS田先輩と遭遇し、道場まで同道。二時より如道会例會。全員で大和樂、布袋軒三谷を吹いた後、各自一曲づつ吹く。余は布袋軒鈴慕。今日は皆音の出が良かつたやうだ。余はメリの音程が不安定であるとの指摘を神先生より受く。引き続いての懇親会の後五時散会。其の後の反省会はいつもより少なく、S田先輩、K氏、O君と余の四人。S田氏より尺八史関連の本を頂戴することとなる。古本屋で見かけるも高くて購入を躊躇ひてゐたものにて、厚情有難し。七時前散会。帰途及び帰宅後も読書を続け『夢顔さんによろしく』上巻読了。面白し。ゾルゲ事件関連についても読みたくなる。十一時半就寝。