二日目

一月二日(土)晴
暖かき正月也。遅く起きて箱根驛傳を觀る。午後近所の神社に初詣に出掛け、後嶺庵にて最近入手した香木を聞いて銘をつけ、さらに岳母の社中の初釜にて行ふ予定の組香を新たに考案する。さらに恒例の、今年の抱負を妻と二人分墨書する。また、今年の一字を書いて書初めとする。今年は「飛」である。

ちなみに香木の銘は「岩木」。組香は「さくさく香」とした。詳細は下記の通り。

「さくさく香」
證歌 君かへす朝の敷石さくさくと雪よ林檎の香のごとくふれ 白秋
 一の香 雪
 二の香 林檎
 客 君
試しで一の香、二の香を聞き、出香は客を含めた三つをうち混ぜた中から一つを選び聞く。一の香と同じなら「雪」、二の香なら「林檎」、客なら「君」と書く。當れば「後朝(きぬぎぬ)」、外れたら「冷え」とする。