西武優勝

 

 西武ライオンズが優勝した。とても嬉しい。私はここ三四年前からのファンなので明らかに「ニワカ」なのだが、大好きなチームである。強いから好きになるということもあるにはあるが、強いソフトバンクや巨人のファンにはならないのだからそれだけではない。ソフトバンクには千賀や柳田という、凄い選手はいるものの、チームとしてあまり好きになれない。その点、ライオンズはとにかく試合を見ていて面白いのである。とにかくよく打つ、そしてよく点を取る。ピッチャーは弱くていつもヒヤヒヤものだが、それでも大量点に支えられて何とか勝つ。それが見ていてたまらなく面白い。

 選手も皆魅力的で、実際凄い選手ばかりである。一番センター秋山は走攻守三拍子揃った、非の打ち所のないヒットメーカー。堅実な守備と、キャプテンとしての責任を背負った、真面目なナイスガイ。二番源田はとにかく、守備がたまらん。難なくゴロをさばき軽やかに送球してアウトを重ねる。超ファインプレーを涼しい顔で難なくやってのける姿は、本当に守備だけでお金の取れる選手である。真面目だが人柄の良さそうな、俊足のこの一二番コンビは、凡打に倒れても野次る気になれないという長所を持つ。

 三番キャッチャー森。天才的なバッターだが、愛嬌があるし、やんちゃなところも魅力になっている。見た目のちゃらさからはわからないほど、野球に対して極めて真剣に取り組んでいる姿も好感が持てる。大阪桐蔭時代からのファンなので、とにかく見ていて楽しい選手である。四番サード中村。言わずと知れたおかわり君。今年の好調ぶりは実に頼もしい。何をしても微笑ましくなるのはこの人の最大の武器だろう。ヒーローインタビューの素っ気なさ含め、飾らない性格も嫌いではない。五番セカンド外崎。背丈はないが、体幹の強そうなユーティリティプレーヤー。浅村の抜けたセカンドのポジションを十二分にカバーした。守備は一流、打ってもパンチ力があり、足も速く肩も強くスローイングもいい。地味だが、その気どらぬ立ち居振る舞いに不思議な可笑しみのある、実に味のある選手である。六番ファースト山川。今期は途中から四番を外れたが、六番七番にこんなホームランバッターがいるチームが弱い訳がない。笑顔とホームラン後の「どすこい」ポーズはファンにはたまらん。不器用だが愛されるキャラクターであろう。七番DH栗山。渋い二枚目、男が惚れる男という感じの、勝負強いベテラン。恰好いい。八番ライト木村。打率は上がらないが、だいぶバッティングは良くなった。守備はますまずで、ファインプレーも少なくないし、打っても勝ちにつながる一打が結構あって、なかなかの貢献である。九番レフト金子。俊足を飛ばした広い守備範囲は余人に代え難いものがあり、打撃もまずまずであった。盗塁王になるだろうが、もう少し数を伸ばして欲しかったかな。

 100打点以上が四人いて、トップ3を独占。ホームラン20本以上が五人。とにかく凄い打線である。これで首位打者森、打点王中村、ホームラン王山川、最多得点・最多安打秋山、最多犠打源田、盗塁王金子になったとすると、まさに優勝チームに相応しい堂々の成績ということになる。こんなチームの試合が見ていて面白くないはずもないのだ。

 秋山や木村、メヒアあたりを除けば、レギュラーはそんなに背が高いわけではなく、どちらかというと太り気味か小さ目の選手が多いのも、好感が持てる。投手にしても野手にしても、ソフトバンクのように、背が高くてすらりとした選手はそう多くないし、特にピッチャー陣にイケメンがいないのも好感度が高い。松本などそこそこいい男に見えてしまうくらいである。

 とにかく、大好きな西武ライオンズペナントレース優勝おめでとうございます。