夏の翳り

七月二十七日(水)陰時々小雨
すつきりしない天気である。梅雨明けから続いた見事な夏が、台風ひとつ如きでまつたく腰砕けになり、暑くもなく青空も見られぬしよぼい夏になつてしまつた。嘆かはしいことである。わたしもまたすつきりしない気分が続いてゐる。夜は寝苦しいこともなく、昼間歩いてゐて滝のやうに汗が流れることもない。凌ぎやすいと言へばさうだが、何かがもの足りない。真夏のもうひと踏ん張りを期待したいところである。