三者三様

三月三十一日(土)陰後雨、風強し
朝大船に行き十字式整体の施療を受け、帰宅後車にて成瀬に行く。昼過ぎN子の中学時代の同級生Kさんが来たり、其の運転にて近所のA氏に嫁ぎしN子の友人F子さんの実家に行く。其の友人F子さんが高齢出産にて赤子を産んだので出産祝ひの品を届けるもの也。中学時代の仲良し三人が久しぶりに会ふ機会に立ち合ふものにて、A氏F子さんとは面識あり。
此の三人の女性を見るに生き方の三者三様にて面白ければ其の違ひを記す。
Kさんは四年制大学を出るも若年にて銀行員と結婚し以後専業主婦となり高校二年の長男と中二の長女の二人の子供がある。夫ともども初婚である。子育てが一段落して手が掛らなくなつてみると、することがなくなり最近は犬を飼つたり、陶芸教室に通ふといふ。夫とは歳はひとつ違ひ。
F子さんは高卒で証券会社に勤めて現在に至る。同じ会社の十四歳年上のバツ一の男性と結婚し、今回初産であるが、来年には職場復帰するといふ。四十三歳での出産も凄いが、六十に近い旦那にとつては孫でもをかしくはない。他人事ながら此れからの子育ては大変だらう。
N子は短大を出て広告代理店や出版社で働き、海外旅行など頻繁に出かけて独身生活を謳歌した後七歳年上でバツ二の余と結婚し、子供はゐないが四月二十日で仕事を辞め専業主婦となる。
なんだかテレビドラマの設定にでもなりさうな、余りにも明確な三者三様ではないだらうか。ちなみにKさんの夫の勤める銀行とA氏の証券会社は合併により同じ系列に入つたといふ。
五時過ぎN子の実家に戻り、N子の点前で一茶を喫し、肩と膝が痛いので余は稽古をせず夕飯前に帰宅。