冬到來

十一月十二日(火)陰晴不定
朝から寒きこと冬に異ならず。此の日朝の夢に歔欷を禁じ得ず。悄然として懐旧し、帳然として己が愚挙愚昧を悔ゆ。改めて、丗に慎むべき身なるを痛感す。目覚めて後の悲痛の情、終日去らず。丗間に對して控へ目に振る舞ふべき事を肝に銘ず。
定時退社し歸途に就くも藤沢驛にて人身事故あり、辻堂にて一時間余り足止めを喰らふ。よりて歸宅後竹も吹けず筆も揮へず、急ぎ石油暖房器具を取り出し灯油を補充し暖房を始む。冬來ることも余の憂愁を更に増さしむは事實也。余は如何に暑くとも夏を愛し、冬をただ怖る。夕餉の後メール數通送る。後讀書、成島柳北『航西日乘』讀了。就寝前頭痛。