年末雜感

十二月十六日(火)陰後氷雨
酒を飲むとき酒の薀蓄しか話題のない人は大嫌ひである。特に、ワイン、シヤンパーニユ、ウヰスキー、日本酒の順に薀蓄が面倒くさい。旨く飲めればいいのであつて、樂しい話題は他に幾らでもあらう。
余は酒で失敗してゐる。其の事を改めて肝に銘ずべし。慎むべし。慎むべし。
會社の業績が惡いせゐか不景氣のためか、或は余が呼ばれてゐないだけか知らぬが、今年は忘年會が至つて尠い。幸ひである。
すつかり酒に弱くなつて、飲み過ぎるとすぐ腹を壊すし次の日怠くて仕方がない。自重すべきは明らかであらう。先日の人間ドツクでも肝機能のみ正常より高い數値が出た。再び、斷酒すべき秋が來たのであらうか。もつとも、嘗ての五年と二年の斷酒の後、益々アルコールに弱くなつたので、寧ろ量を抑へて飲み續けた方がいいのかも知れない。
酔つてゐる間は樂しいやうな氣分でゐても、家に歸ると何とも言へぬ寂しさを感ずる。
選挙の結果について、最早何も口にしたくない。日本人が心底馬鹿にしか見えない毎日に堪へてゐるだけである。