四月二十七日(土)
家内の実家に行き、預け置きたる夏物の服を持ち帰る。
四月二十八日(日)
横濱にて買物。夏物スーツとレインブーツを購ふ。
四月二十九日(月)
朝から車にて出立。三重県亀山に投宿。関宿の町並みを散策。江戸の頃の東海道かくありやと思ふ景観にて興趣あり。
四月三十日(火)
近江八幡散策。八幡堀やヴォーリズの建築を見て歩く。此処もまた落ち着いた佇まいにて趣あり。古民家カフェにて一茶の後、西川にて近江牛堪能。旨し。其れから奈良時代に作られた条里制の区画の残る湖東の田園地帯に車を走らせ、安土の旧伊庭邸を見学。地元のボランティアの婦人が丁寧に説明してくれる。これもヴォーリズの建築也。その後信長館にて安土城天守の最上部再建建築を見学。其の後安土城に向かふも五時にて閉山なれば登城叶わず。残念也。亀山に戻る途上うなぎの初音にてひつまぶしを食す。
五月朔日(水)
ミホミュージアムに赴き、大徳寺龍光院蔵曜変天目を見る。これで国宝の曜変天目三点すべてを見たことになる。軽食の後紫香楽宮跡を散策。寺院の礎石が残る他は往時を偲ぶよすがとて無いが、鬱蒼たる森と成り果てた嘗ての離宮に感慨無きにしも非ず。其の後亀山拉麺を食した後帰途に就く。高速渋滞し、歸宅十一時を過ぐ。
五月二日(木)
新国立美術館に行く予定なるも疲労もあり断念す。嶺庵の片づけをなし、また香木を整理して目録を作る。長い間やらうとして出來なかつたことをやつとし終へた。午後踵直しに出した靴を取りに行く序に往復一時間以上歩く。旅行中増えた体重を戻すため也。夜も粗食、葡萄酒も飲まず。