休日

十月十一日(月)晴
終日家に在り。読書及び通信執筆に費やす。J.E.ケテラー著『邪教/殉教の明治―廃仏毀釈と近代仏教』読了。明治中期までの仏教界の動きを理解するに資するところ大なり。明治の仏教に愈々興味津々となる。国家神道のみならず、廃仏毀釈のトラウマに捉はれた仏教界も自らの存続を賭けて国体に寄り添ひ始めたることは明白にて、今に至るまでさうした事実の認識及び反省は無きが如し。更に究明すべく、既に関連すると思はれる既刊書の検索を始む。

昨日の映画につき言ひ忘れたることあり。二つとも脚本は説明的な台詞少なく、映像の暗示も効いて、最近の日本映画としては極めて秀作と言ふべし。