如月晦日の寒さ恐るべし

二月晦日(月)雨、寒し。会社帰りに杉田の林医院に寄り花粉症の薬を出して貰ふ。精神の安定により免疫力が正常となつて克服したかと思つてゐたが、発症を少し遅らせただけのやうだ。鼻がつまることはないが、目が痒くなりくしやみばかりするやうになるのである。
久しぶりに杉田を歩いたが中華ソバ屋だつたところがドーナツ屋になつてゐたり、駅ビルのマクドナルドがなくなつたりと変化があつた。洋光台に住んでゐた頃家族で行つたことのある居酒屋はそのままで、少しだけ切なさを感じる。それにしても昨日との気温差が激しい。湯船に浸かつて温まりたいと、きわめて平凡な思ひを抱きながら家路を急いだ。怒ることも不愉快になることも、嘘をつくこともここ二三週間くらゐはしてゐない。殺生、偸盗、飲酒、淫事をしてゐないのは言ふまでもないことである。