新たな情熱

六月八日(水)雨後晴
大空のサムライ」の影響は尾を引き、零戦のことばかり考へてゐる。挙句に零戦のプラモデルをネツトで検索し、また飛行機操縦免許についても調べてみる。実現するとも思へなかつたし、それに向けて努力したこともなかつたけれど、戦闘機乗りか、少なくとも飛行機乗りになるのが子供の頃の夢であつたことを思ひ出したのである。戦闘機は無理だらうが、やらうと思へばプロペラ機の操縦は出来ないこともなささうである。定年後にライセンスを取るシニアコースといふのもあり、三百万円くらゐで取れる。まずはプラモデルで零戦を作り、空への憧れがどれほど強いのかを見極めたいと思ふ。プラモデルのタミヤのカタログを見てゐて、いろいろと懐かしい名前を思ひ出した。わたしはコルセアといふ、主翼がちよつと変はつた形をしてゐる戦闘機だとか、日本のものでは雷電といふ、機体が零戦よりずんぐりとした戦闘機が大好きだつたのである。今となつては塗装や工具にお金を掛けたり、所謂「大人買ひ」も出来るわけだから、あれもこれも欲しくなつてきた。いや、見事な完成品も売られてゐるから、手つ取り早くそちらを購ふことになるかも知れない。盆栽は枯らしてしまつたが、新たな情熱が生まれた訳である。