着物を貰ふ

八月二十五日(木)晴
退社後横浜に向かひ、KさんGさんN子と待ち合はせ鮨屋に行く。Kさんから亡きご主人遺愛の大島紬の着物を頂戴す。茶の落ち着いた柄で、自分で言ふのも何だがわたしは茶が爺くさくならず妙に似合ふので嬉しい限りである。裄丈が少し短いので仕立て直して、秋の薪能香道の稽古に着て行きたいものだと思つてゐる。
此の日初めて会ふリヨン在住で英国人に嫁いだGさんやこのKさんは、実は母親ほどの年齢なのだが、経験や交友関係の広さもあつて話してゐて楽しい。自分に余計な欲や下心がなくなつてみると、先の短い人生、若くても面白みのない女性たちと時間を過ごすのは無駄なことだと実感する。十一時前N子と帰宅。