日曜日

四月二十二日(日)陰後雨
終日家に在り。久しぶりに出かけることのない休日である。ゆつくり目に起床してグレングールドのバツハを聴きながら朝食をとり、午前中は日乘を更新し、旅行計画を立て珈琲を注文。昼食の後さつと茶花と立花を生け、其れから嶺庵に籠つて書。習字といふのは一挙三得である。漢字を覚え漢文の文章を味読し、さらに字も少しづつはましになる。暫く前から王羲之をやりかけてゐたものの、揮毫などで書きたいのは黄庭堅風の書体なので、結局黄庭堅に戻り臨書。途中N子が菓子と抹茶を持ち来たり小憩。尺八は吹かうとしたが何故か音の出が悪く今日は休むこととす。夕食前入浴し、出てから初物の空豆でビールを飲み、食事の後講演の為の調べもの及び執筆少々。合間に机回りの整理もして紙塵を大量に出す。正座を続けてゐたせゐか腰と膝が痛む。それにしても巨人が弱いので樂しい日々である。