雑誌

六月七日(金)雨後陰
滅多に雑誌を買ふことは無いのだが、今日「ブルータス」といふ雑誌を買つた。「古本屋好き。」なる特集であることを書物蔵さんのブログで知り本屋に寄つて買つて帰つたのである。此の雑誌自体今までに二・三囘しか買つたことはないと思はれる。歸りの電車でぱらぱら捲つてみると、鳥渡した古本屋ガイドとしても讀め、目録の讀み方については何となく分かつてゐる積りでゐた用語がすつきりと理解できて役に立つた。行つた事のある古書肆も何軒か出てゐて、確かに小奇麗で品揃へも惡くない新しい古本屋が増えてゐるのは事實であり、其れは其れで喜ばしい事である。新刊に近いもので高い本は少しでも安く買ひたいからアマゾンで探すが、古本屋にはその存在を初めて知るやうな本との出会ひがあるから止められない。ところで、雑誌を偶にしか買はない利點は、それ程増えないから雑誌を其の儘取つて置けることであらう。本棚の片隅にはさうした古雑誌が殘つてゐて、何かの拍子で引つ張り出すと、廣告の車のスタイルや携帯電話(或はポケベル)の形、モデルの髪型などに時代を感じて面白くなつて見入つてしまふ事がある。當時は可愛いと思へたアイドルの姿なども、今なら田舎の女の子にしか見えなくて笑へる。