海月姫

二月十四日(土)晴
家内と銀座に出て、知人の京染屋さんの展示会を見た後大森に移動。四時前より映画『海月姫』を観る。言わずと知れた能年玲奈主演の映画である。面白くて楽しくてとても幸せな時間を過ごせた。とにかく能年のピュアな笑顔の魅力と可愛さに自然と微笑みになってくる。どんな表情をしても可愛いのに、笑顔になると何とも言えぬ幸せな気分になるのである。
キャスティングも実に良かった、というより奇跡に近いのではないか。女装が趣味の男の子なんて、一歩間違えればゲテものになりかねないのを、菅田将暉という若い男優は実に綺麗でスタイルもよく、魅力的に演じていた。能年ともども、菅田がいなければ映画が成り立たないような重要な存在だが、それだけではない。太田莉菜は『ホット・ロード』に続いての能年主演作への出演だが、ミステリアスな美形なのに今回のオタクぶりも見事でとても楽しめた。女性として見た場合実は能年より好みなのである。能年は可愛いが恋愛の対象にはならないのに、太田莉菜のような女性と恋に落ちる自分は十二分に想像可能なのだ。誘い込まれるような切れ長な瞳に大きな口、長身…まさに私の好みなのである。この太田莉菜を奥さんに持つ松田龍平はそれだけで男として尊敬してしまう。
キャスティングに戻ると、篠原ともえも馬場園もとってもいい味を出していたし、速水もこみちもはまり役で、長身の二枚目さがこれ程嫌味なく生かされる役も少ないだろう。誰だかわからないままの鉄道オタクのアフロが池脇千鶴だったと後から知って、誰でもいいようなもののきちんと芸達者を使っているところに、テレビドラマとは異次元の製作スタッフの意気込みを感じて嬉しかった。片瀬那奈もコミカルさが嫌味でなく、漫画の登場人物を彷彿とさせる感じでグッド。
それにしても能年玲奈の可愛さは超絶と言っていい。私が長年日本映画の若く魅力的なヒロインを見て来た中でも、ちょっと比類のない魅力である。唯一比肩しうるのは吉永小百合ではないかと思われるが、吉永の場合十代のデビュー当時をリアルタイムでは知らないので、私としては比較することが出来ない。それを除けば能年玲奈が全く隔絶した存在である。今回目を2ミリ動かす演技に痺れた。黒目がちで潤んだピュアな眼差しに魅了されない人間はいそうもない。漫画『海月姫』も近々読んでみるつもりである。
ちなみに、誰も興味ないだろうが、宮崎あおい二階堂ふみのような顔の女は私は嫌いである。