節分

二月三日(水)晴
午前中會社でフランス語の業界誌を讀むに「茶」ノートを用ゐたフレグランスの変遷に就き面白い記事あり。テイー香調を取り入れた最初の香水は一九八五年にアニツク・グタールから出たSablesださうだが、今日よくあるグリーンテイーのタイプの嚆矢は一九九三年に出たブルガリのEau parfumée Thé Vertといふことだ。その後このテーマの香水が幾つも出てゐるが、端緒を開いたのはジヤン-クロード・エレナであるらしい。彼によればテ・ヴエールのアコールはシンプルでHedioneとIonone betaで出來るといふ。彼がエルメスの専屬になつてから創香したジヤルダンシリーズにも確かにさうしたアコールが隱れてゐさうである。
午後は昨年の香水トレンドを纏める爲に香水を大量に嗅ぐ。定時退社してジムに行くつもりであつたが歸途餘りに寒くて諦め、家人の歸宅を待つ間自分で酒を燗にして呑む。夕餉の後節分の豆撒きを爲す。惠方巻などといふコンビニ業界が目論んだ慣習はないので勿論そんなものは食べない。讀書暫くするもこのところ睡気甚だしく十一時前に就寝。