淺い夢

五月二十三日(月)晴
今朝、竟に夢の中で調香をしてゐた。処方箋を書いて打ちだし、アシスタントに調合を頼みに行つて、さうだ処方はコンピユーターでまづ自動調合機に送るのだつたと気づく。香りを創るのは樂しく、今更ながらに最高の仕事だつたと思ふ。失つてから大切さに気付くといふ愚を一體余は何遍やつたら身に染みるのであらうか。