今年も何かが足りなかった。去年の首位打者とホームラン王がともに不振ということもあるし、秋山の抜けたのも大きい。しかし、森脇、平良、増田ら中継ぎ以降の投手陣の踏ん張りで、去年までとは打って変わって接戦をものにしてきた。それでも勝ちきれなかったのは、先発投手陣のタレント不足の一語に尽きる。多和田が去年までのような活躍が出来ていれば、という気もするが、今井や松本が最後までピリッとしなかった。二人ともソフトバンクなら二軍の投手である。ニールもだめ、浜屋も今一、高橋はまあまあだったがエースの風格に欠ける。若頭くらいの雰囲気である。内海も結局下り坂を転がり落ちるだけだったし、十亀や本田は腫物みたいな心細さである。打って勝って来たチームとは言え、今年のチーム打率では３位に入れば御の字であろう。もっともロッテはさらに低いのだが。今年のドラフトでも先発の中心となる投手も獲得していないということは、若手の成長に期するところ大なのであろうが、打たれてもそれ以上に味方が点を取ってくれることで勝ち星のついて来た去年までのぬるま湯から脱却できるかどうか心もとない。打の方は森と山川の復調なくして優勝の望みはないが、外野でもう少し打率の高い選手が欲しいところである。
