茶會と稽古

十月二十七日(日)晴
三日續けて夫婦で着物を着て車で上大岡にある神奈川県戦没者慰霊堂に往く。すぐ前のコインパーキングに停め、平和祈念館にて開かれる戦没者慰霊献茶に伴ふ茶會に参加。まづは東安部流の煎茶席に入る。家人の煎茶道の先生と一緒なので心強い。萬福寺古材を使つた三層の盆の木目が見事であつた。美味しい玉露と京都柏屋のお菓子を戴く。其れから表千家の抹茶席に行く。何処も混雑してをり待たされる上進行が悪いので入れる筈が人數が多すぎて断られて、係の者に喰つてかかつたりと、茶の道に集ふ人たちとは思へぬ有様を見る。体育館か会議室のやうな場所の立礼席で、お婆さんばかりの茶席であり、此方は貰つた券だからいいやうなものの一骵何が樂しくて來てゐるのだらうと思ふ。かうした茶會を見るたび茶道の堕落と凡俗化を思ひ知る。二席だけにして、煎茶の先生に挨拶の後早々に引上げることとす。其のまま町田に向ひ昼前から岳母の社中の茶の湯稽古。各自二度の点前稽古を終へる頃岳母の具合が悪くなり直ぐ横になつて休んで貰ふ。風邪氣味だつたのに疲れが重なつた為と思はれるが心配である。薬を買ひに行き葛根湯と栄養剤を飲ませた後歸宅。和装は脱いだ後の片付けや始末が大變であるが、まあ充實した週末であつた。