洗濯機

一月十四日(木)晴
年末に洗濯機が壊れた。メーカーに問ひ合わせた處、今時の洗濯機は七年で壊れるものなのださうだ。驚くべき事に本當に買つて丁度七年目であつた。昔の洗濯機は大事に使へばもつと持つてゐた筈だ。ただ、新製品の誘惑に負けて買ひ替へる事が多かつたのではないかと思ふ。其れが、今なるべくモノを大事にしたい時代になつたのに、メーカー自體が七年で壊れると言ひ、部品に至つてはもつと早くに無くしてしまふのである。日本人のものづくりのプライドなど最早過去の話なのであらう。日本の製造業が衰退するのも無理はない話である。其処で、ドイツの電機メーカー「ミーレ」が好きな家人は、デザインが變化することなく長い使用に耐へるミーレ製の購入を考へたのだが、如何せん高いのと、動力電源が必要だつたり百キロ以上あつて我が家の二階の浴室脇には置けないことも判り、殘念ながら斷念した。前囘買つて大失敗だつた日立製以外で検討した結果、パナソニックのドラム式を購入することになつたのだが、在庫がないとのことで着くのが二十三日になるといふ。其れまで家人の實家に行つて洗濯機を借りたりコインランドリーに行つたりと苦勞が絶へない。と言つても家人が大變なだけなのだが、消去法とは言へ氣に入つた洗濯機を購ふことになつたせゐか家人がさして苦にもしてゐないやうなのは幸ひである。ボーナス後であつたから何とかなつたが、これで貯金する筈のものが消えたのは痛恨ではある。とは言へ、新しいモノが届くのは嬉しいもので、余も樂しみにしてゐる。