奇跡

 

1986年から1990年にかけてパリに駐在し、帰国後も1994年頃までテレビジョンセットを買わなかったので、その頃の番組やコマーシャルをほとんど知らない。今日英語の勉強であなたチューブを見ていて、たまたまその頃に流れていたポカリスエツトのコマーシャルを目にする機会があった。16歳から18歳頃の宮沢りえが出ていたものである。従って、初めて見るものなのだが、地面がひっくり返るような衝撃を受けた。あまりにも可愛いのだ。可愛すぎてこの世のものとも思えないほどなのである。わたしが宮沢りえの存在を知るのはサンタフェの頃からであり、その後も綺麗な人だとは思っていたが、16~17歳のゴールデンエイジの姿を知らずにいたのである。だから余計に、その頃の彼女の姿に感動した。今見れば広瀬すずが宮沢の後継者であることがよく分かるが、正直言って宮沢の方が広瀬より何百倍も可愛い。見ている方が心の底から明るい気分になってくるような、はじける魅力が広瀬には欠けている。ポカリの歴代美少女の中でもずば抜けていたことを今にして思う。綾瀬はるか一色紗英が可愛いと思っていたが、彼女らは時代の可愛さであって、絶対的な魅力とは色合いが違う。宮沢の場合、パーツとバランスとが、美とかわゆさの間で完璧な均衡を保つ、奇跡としか言いようのない存在なのである。それも、今にして思えば23年の間にしか開花することのない奇跡である。彼女にくらべてしまうと、その年ごろの沢尻エリカのお人形のような可愛さも、それ故に作り物のような違和感がつきまとうだけ負けてしまう。それ以外は、くらべる土俵に立てる女性じたいが思い浮かばない。1617歳の頃の姿で言えば、菅野美穂瀬戸朝香も魅力的で好きではあるが、残念ながらそのレベルではない。わたしの中では比類のない1617歳と断言できる。その彼女は、今でも十分すぎるほど美しいのだが、その後の人生経験のなせる業なのかどうか、或いは年齢というものの残酷さに過ぎないのかは分からないが、あの頃のような「奇跡」感はなくなっている。いずれにせよ、わたしのこの感想が嘘だと思うなら、是非ユー管で見て欲しいものだと思う。