寂しさ

 涼しくなると急に寂しく心細くなる。秋になるといつもそう思う。暑い暑いと言ってはいたが、涼しくなるととたんに、あれが自分にとって一番居心地が良く、寂しさとは無縁に生活の出来る気候だったのだと悟る。朝晩に冷気を感じはじめると、気分が塞いで元気がなくなり、悲しみで一杯になる。秋というのは失われていく季節である。熱戦を繰り広げていたチームが、ペナントで敗れ、CSで敗れ、去って行く。そして今日、西武が初戦を落とし、これでまた二年続けての敗退が決まったようなものである。悲しみと失望と、やり場のない怒り。平井も平良も、打たれそうだなと思っていたら見事に打たれた。八番木村、九番金子のレベルが、七番までとくらべてあまりに低いのでゲームを台無しにすることが多く、今日も同じである。打てそうもないメヒア、代打陣の薄さは否定しようもなく、福岡にくらべると勝てる気がしない。初戦がすべてだったのにこの大敗である。昨年の悪夢の再来である。もう二度と、リーグ優勝出来ないのではないかとさえ思う。短期決戦に向いていない、どうしようもないチーム。福岡の憎らしさだけが際立つ。夏までの熱気が一気に失われて、気持ちはしぼむばかりなのである。