微熱譫妄

 A型インフルエンザに罹った。一昨日の夜から具合が悪くなり、昨日午前に医者に行って判明した。忙しい時期で大事な打ち合わせもあったのだが、火曜までは出社できない。インフルエンザは久しぶりのことで、やはり年末からずっと根を詰めていたせいもあるだろう。会社では早く帰るために集中して仕事をこなし、家に帰っては食事の時間を除いてかなりの集中力で読み書きに専念していたから、免疫力も落ちていたのではないか。13年前に激務の役職に就いた際働きすぎて肺炎になったくらいだから、体は頑健な方ではなく、適度に抜いていないと身がもたない性質であることを忘れていた。

 家で寝ているといつもにも増していろんな夢を見る。それが妙に理屈っぽいというか、法律か規則の条文のようなものの解釈に拘っている夢を繰り返し見る。先ほどは幕府の出した御触書と新政府側が出した達を交互に読んで、その頃の経緯を明らかにしようとしていた。そうかと思えば学校の放課後に尺八を吹いて、やっぱり家で吹くよりいいからと思って尺八や譜面を自分の机の中に置いておくことにして、友人たちと帰宅しようとしたところ、他の階は江戸時代の建物なので、生徒が皆和服を着て楽しそうにしているのを見て羨ましくなる。友人が着物は何枚持っているのかと聞くので、かなりあると答えると、それなのにМちゃんとお揃いの着物を作ろうとしているのはひどい話だと非難される。私もその通りだと思う。

 そう言えば一番熱が出た際には、まるで譫妄状態のように、一連の文が頭に浮かんで離れなくなった。わたしが嘗て作ったインチキルート計算暗記法である。

一夜一夜に人殺し

ぬるま湯につかれや

富士山麓にオーム真理教