水と生きる

四月二十日(金)陰
相変はらず肌寒き一日也。来週の出張の準備を為し定時退社。帰途書道用具店に立ち寄り色紙半紙等購ふ。値二千八百円となり、おまけに便箋を貰ふ。帰宅後尺八練習。夕食後後頭部及び頸部が凝つてゐたのでN子にマツサージして貰つた後嶺庵にて書をものす。明日N子の甥H君に入学祝の萬年筆を贈るに際して併せて色紙を贈らむが為也。篆文にて「水筒と生きる」と揮毫。これはサントリーの「水と生きる」から採つて、H君が日ごろ水筒を常に携帯して水を飲むとのことを聞いてをり、水は生命にとつて大切との意味を込めて少々捻つて贈る言葉とす。一枚目は字が大き過ぎて失敗。二枚目は何とか収まる。隆源の落款印を押して仕上げと為す。同時に岳母に空海の詩文を色紙に書して贈らむとして書くも気に入らず今回は断念す。短冊の練習帖にもかなの練習として書きつけるも、こちらは色紙より遥かにバランスを取るのが難しく、習作のみ。十一時半に至り就寝。