酒・ひと・話し

歓談

十月二十二日(水)雨 夕刻四谷に赴き、六時半より業界の大先輩N氏Y氏と倶に坂町の楓庵に飲む。牡蠣等の料理と酒に歓談數時間、再びN先輩のご馳走になる。三人にて飲むは二度目なれど業界内外の話題百出、樂しい時間を過ごし、再び會ふ事を約して十時前四谷…

天徳寺吉祥寺

十月十一日(土)晴 午前家人の通院に付合ひ神田和泉町に赴く。其の後地下鐡にて神谷町に至る。徒歩天徳寺を訪れ、津山松平家藩主の墓を掃はんとするも見つからず。問へば昭和初期に改葬されしと云ふ。歴史書の多くは其の事を伝へず、當初の墓所のみ記す為に無…

二日目

十月三日(金)陰晴不定。暑し 七時半余ひとりにて宿を出で三条通りを東進、途上進々堂にて朝食を取り京阪電車でなにわ橋まで往く。九時過ぎ中之島圖書館に着く。電話にて予約せし書物を借り出し閲覧、必要箇所を複寫す。木村蒹葭堂に關する史料也。其れから京…

食べ物日誌

三月二十八日(金) 晝、米澤牛の鋤焼き。夜、東京軍鶏の水炊き、焼き鳥、唐揚げ等。ビール、麦焼酎、熱燗。 三月二十九日(土) 晝、ねぎとろ巻、かつぱ巻、卵焼き。プチトマト。夜、レバーペースト、ブリ(チーズ)、バゲット、コンプレ、ボルドー赤ワイン。苺。…

如道忌

三月二日(日)陰後晴 奈良から東福寺に移動し、十時前明暗寺に入る。坐禅衣に着替へ十一時より如道忌献奏始まる。余は八番目に流し鈴慕を吹く。音は出てゐたが、曙調子のH氏とは其の日の朝一度合せただけなので所々テムポが乱れて今一つの演奏となつた。また…

京橋

二月二十八日(金)晴 夜京橋の小料理屋はしまにてK氏のご馳走になる。K氏とNさん、余と家人の四人である。鮑あり毛蟹ありの豪華な會食であつた。京橋より京阪で三条、其処から地下鐡で烏丸御池に至り、定宿に辿り着いたのは十一時半。二日續けて些か呑み過…

道頓堀

二月二十七日(木)陰時々雨 南森町から地下鐡にて谷町九丁目に行き、徒歩國際交流センターに至る。十時より某團體のセミナー開かる。余は午後最初の講演なるも朝から全ての講演を聴講す。旧知の東北大S先生、N堂T氏に久闊を叙す。余は香料の安定性について…

新年會

一月十七日(金)陰晴定まらず 七時より藤沢某居酒屋にてFRBC新年會。参ずる者十二名。男女六名づつだつたので、席次を籤引きにして男女交互に座るやうにした。FRBCとは職場の野球好きが野球観戦を含めた親睦の集ひをする為に作つたものにて余は其のコ…

スピンオフ

十二月二十六日(木)陰時々雨 定時より一時間前に退社し新橋に赴く。SL前にて特定秘密保護法廃案を求める署名を為す。同所にて未詳の會員S氏、並びに同じく會員ながら今まで面識のないM氏と待合せ、六時半に居酒屋黒船屋に入る。此の日新橋はサラリーマン…

密會

十二月十八日(水)陰後雨 此の師走で最も樂しみにしてゐた飲み會を横濱の某所で開く。参ずる者四名。内、姫はひとりである。大いに笑つてあつといふ間の樂しき四時間であつた。或る作品群を鑑賞しつつ歓談するのであるが、内容は秘す。十一時過ぎ散會、就寝深…

骨董市と例會

十一月十七日(日)晴 七時半起床、臨書の後朝食。九時前家人と家を出で有樂町へ往く。十時過ぎより大江戸骨董市を見て廻る。來年三月まで休市となる由。其のせゐではなからうが、思はぬ安価にて得たるもの多し。余は堆朱の銘々皿、蟹の金工蓋置などを購ふ。一…

着物と酒

十月二十六日(土)雨後陰 雨が止めば早くに家を出でて淺草を歩むつもりなれど中々上りさうになく、待つうち昼過ぎになつてやつと明るくなり始め、天氣豫報も颱風の逸れたる事を告げれば竟に着物を着け始む。家人は昨日と同じ藍染、余は今日はお召に羽織。其れ…

雨中例會

十月二十日(日)雨 雨の中一升瓶と二尺三寸管を提げて一如庵に赴く。來月の虚無僧研究會にて如道會として布袋軒鈴慕を吹くことになる。四時過ぎより例の如くに酒席となり、持参の黒牛を呑む。そのせゐかいつもより呑み過ぎて酔ひが廻る。六時過ぎ如覚や諸先輩…

茶事、新内とおでん

十月十九日(土)陰時々雨 此の日は着物にて出掛ける予定なるも天氣豫報頻りに雨を告げれば、迷つた末竟に洋服にて出づ。九時半町田の家人の實家に行き、まづ余が中置の点前で薄茶を点て、門人來りて稽古の間余は学会誌の原稿校正を為す。また、午前中呉服屋の…

痛飲

十月十七日(木) 六時より藤沢昇久にてK氏と飲む。おから、焼き牡蠣、さんま塩焼き等旨し。生ビールの後銀盤を二人で五合、それからバー・ベルーガに場所を移してウヰスキー二杯飲む。最近では澤山飲んだ方で、流石にかなり酔ふ。K氏は余の上司なるも酒の席…

匂ひ懇談会

六月十三日(木)雨 終業後雨の中品川に向かふ。七時より匂ひや臭氣に興味を持つ異業種の人々の飲み會に参加。自動車用空調メーカーや製缶屋さん、洋酒メーカーからスパイス屋さんまで様々な業種の計十一名の面々也。初めて會ふのはうら若き女性一名のみにて後…

演奏会

六月九日(日)晴 六時半起床。入浴、朝食の後臨書の時間取れぬまま七時半過ぎ出發。大船から湘南新宿ラインで新宿に出で、中央線に乘り換へて中野に至る。徒歩なかの藝能小劇場に赴く。早稲田大學竹友會同窓會の発表會也。午前中はリハーサルにて辨當の後一時…

花粉到來

二月二十日(水)晴、極めて寒し 勤務時間内は割に忙しく仕事を為す。定時少し過ぎ退社し品川に向かふ。此の間目と鼻に花粉症の症状顕著となり、嫌な季節の到來を知る。七時より匂ひ関係の懇親会。ほぼいつものメンバー六名が集まる。余を除き皆名だたる一流優…

三樹夫再び

二月十九日(火)雨時々雪 半休を取り雪まじりの中晝過ぎ會社を出て澁谷に向かふ。驛より歩いて圓山町シネマ・ヴエーラに往く。途上古書肆にて栗田勇著『女人讃歌−甲斐庄楠音の生涯』を伍百圓にて得る。拾ひものであつた。嘗て某廣報誌連載時に資料として人に…

來客

二月朔日(金)陰後雨 定時退社し小雨の降り出した中急ぎ歸宅す。すでにI田さん家に在り。家人の広告代理店勤務時代に一緒に仕事をして以來付合ひのある女性寫眞家にて札幌在住なるが、今囘横濱にて寫眞関係の会議があり來濱、此の機会に拙宅の客となるもの也…

朝日山 

十二月十七日(月)雨 このところ何故か日本橋界隈に行くことが多い。人形町での買い物から始まって、先日もお江戸日本橋亭に出かけたばかりである。今日も東京駅から歩いて日本橋二丁目の朝日山酒蔵直営の店に行く。久し振りの接待である。自分の会社から四…

盛りだくさん 

十二月朔日(土)陰後雨後晴 よく睡眠をとつたせゐか体調大分戻る。十一時より一如庵にて稽古。夏目坂にて晝食の後地下鐡を乘り繼ぎ茗荷谷に至る。一時半過ぎ全林野會館七階に着き竹友會同窓會合同練習會に加はる。二時より千鳥、夕顔と大勢に混つて吹き、瀧…

竹香酒 

十一月二十四日(土)晴 十一時より一如庵にて尺八稽古。一閑流六段はほゞ完成。急ぎ歸路に就き、途上花を購ひ更に川沿ひの道から野草を摘んで歸宅。嶺庵に竹籠の茶花、二階は花瓶に生けてから嶺庵の掃除などをするうちK氏より連絡入り、五時に車で驛まで迎…

上野人形町谷中 

十月六日(土)晴後雨 紬の着物を着け家人と二人上野に赴き、東京國立博物舘に往く。まづ本舘一階十八室近代美術の松林桂月「長門峡」に圧倒される。細密でありながら雄渾にして幽邃なること比類なき傑作也。平成舘に移り「尚意競艶―宋時代の書」展を見る。…

颱風接近 

九月三十日(日)晴後陰夜になりて風雨強まる 七時起床。着物にて九時半驛前の地球プラザなる施設に赴く。家人が参画する日本語を教へるボランテイアの會の、生徒によるスピーチ大會が開催され、幕間の余興として余が尺八を吹く事になつたのである。華人、越…

氣散じ

九月二十四日(月)晴 パート先で意に染まぬ事があつてくさくさした氣分が去らず、秋の憂鬱とでもいふべき心持の儘歸宅。竹を吹く氣にもなれず浴衣に着替へて小田原は佐倉の薩摩揚を肴に獺祭を呑みながら西松文一の黒髪を聴く。ふと思ひたつてユーチユーブで見…

映畫と尺八 

九月十六日(日)陰時々雨 七時起床。八時二十分家人と倶に家を出で横濱に往く。九時半より西口ムービルにて映畫「あなたへ」を見る。夫婦どちらかが五十歳以上ならば二人で二千円と割引になる。シニアになるのも惡くはない。昨日も地下鐡で一つだけ席が空い…

竹と酒 

九月一日(土)晴一時雨 九時家を出て電車の中にて讀書及び爆睡を経て早稲田に到り、急に降り始めた雨の中一如庵に赴く。十一時より尺八稽古。終りて後雑談に宮島詠士の話題となり、宮島家所蔵張廉卿千字文を見せて戴く。技巧を排し素直に書かれたものなれど…

如覚庵訪問

八月二十五日(土)晴 本庄摂氏三十六度 早朝家人と車にて出発、首都高速を与野で降り、一般道を武蔵丘陵森林公園に向ふ。途中熊谷市を通り、森林公園が暑さで有名な一帯にあることを初めて知る。北口駐車場に車を停め入園。炎暑の悽まじき事東京横濱の比に…

酒席 

八月十二日(日)晴 午前中より來客に備へ書斎と嶺庵の掃除を為す。先日購入せしスチーム・モツプを初めて使ふに、勝手良し。四時過ぎ先日ライブハウスに同席せしK氏夫妻來庵。銘酒獺祭の吟醸酒を頂戴す。六時より飲食。ビールの後日本酒。余の用意せし黒牛…