2011-01-01から1年間の記事一覧

虚無僧研究会

十一月二十三日(水)陰一時雨 八時前家を出で地下鉄牛込柳町より徒歩法身寺に至る。庫裏にて昼飯代懇親会費六千円を納め中に入る。此の日は虚無僧研究会三十周年記念の虚無僧追善供養尺八献奏大会である。十時より開始。昼食の休憩を挟んで五時半過ぎまで計四…

崎陽軒の中華

十一月二十二日(火)陰 定時に退社し横浜に向かふ。少し早く着いたので地下街の本屋に寄り、久しぶりに小説を読む気になつてバルガス=リヨサの『密林の語り部』を購ふ。七時前H先生と落ち合ひ、崎陽軒のビル二階にある中国料理店嘉宮に往く。先生が十二月十…

隠居のゴルフ

十一月二十一日(月)晴 平日なれど有休を取りて今年二度目のゴルフに往く。同伴は営業のS氏とT氏。二人は現役なれど余はすでに社内的には学会含め社用にての外出罷りならぬ座敷牢押込めの隠居の如き身上にて、之を称して社内隠居と云ふ。研究所内の会議や打…

小石川の家

十一月二十日(日)晴後陰一時雨 余は大島の茶の紬、N子もグレーの大島を着て十時半過ぎ家を出づ。大船から横須賀線で東京まで行き、地下鉄丸の内線にて茗荷谷に赴く。其処で待合はせ、徒歩にて小石川は播磨坂に近い住宅地に在るN家を訪問。八月に鎌倉山に会…

嶺庵三昧

十一月十九日(土)風雨強 終日家に在り。遅く起き午前中は大雅や蕪村、玉堂それに応挙や宗達の書畫を見て過ごし、午後は嶺庵にて茶を点て、菓子を喫し、竹を吹き、更に書をものして終日遊び暮す。書は香席の執筆の練習と勝手な創作にて、聊か狂草に感得すると…

秋葉原

十一月十八日(金)陰時々晴 二時退社し秋葉原に行く。新橋まで爆睡。最近東海道線に乗ると横浜や川崎の記憶がない。極めてよく眠れるのである。四時にヨドバシ四階の丸福珈琲店にてK先生と面談。十二月に呼ばれた勉強会と、来年のマーケテイング関連の講演の…

男の遍歴

十一月十七日(木)陰 わたしが少年の頃、鉄道フアンに女性など皆無であつたし、鉄道員に女性もゐなかつた。それが最近は鉄道好きの女性、女性車掌や運転士さへ見掛けるやうになつた。隔世の感がある。わたしは鉄道が好きで、小学生で京王鉄道友の会に入つてゐ…

横浜の本屋

十一月十五日(火)陰 定時に退社し横浜のルミネに行つて驚いた。久しく足を踏み入れてゐなかつたのだが、有鄰堂の場所が変はり売場が著しく縮小してしまつた。しかも文具売場もない。かつては横浜駅周辺では一番の品揃へを誇り、余も探求書があるとまずは此処…

ピンクリボン

十一月十四日(月)陰 言ふまでもなく、乳癌撲滅キヤンペーンのことであるが、その運動自体に異議はないまでも、日本でのさうした動きに違和感を覚えてゐるのも事実である。と言ふのも、早期発見の為のマンモグラフイーの使用に対して、何らリスクや問題点を指…

香道で引用される和歌のつまらなさについて―或いは権威とセンス

十一月十三日(日)晴 八時半過ぎお召を着て出立。地下鉄銀座から歩いて男着物もとじに往く。十時より袴の着方講座。前に神楽坂しなりで着方を教へて貰つた事があつたが、間が開いて忘れてしまつた。それが偶々今回無料の着付け教室の案内を貰ひ、丁度袴と着物…

お召と尺八

十一月十二日(土)晴 昨日の冷たい雨と打つて変はつた良い天気である。割と早くに起き、ゴミ出しなどした後九時過ぎ車で家を出る。ところが道の選択を誤り渋滞につかまつて十一時からの尺八稽古に遅刻してしまつた。十二時過ぎまで稽古の後護国寺から首都高に…

其一とパソコン

十一月十一日(金)雨 昨夜無線LANの設定と先日買つたPCのセツトアツプを終へる。古い方のPCを書斎に移し、すでに移設済のプリンターと併せ、飄眇亭での原稿打込み体制が確立した。これで毛筆は嶺庵、万年筆とPCは飄眇亭といふやうに、執筆の棲み分け…

三段落ち

十一月十日(木)陰後雨 寒し 八月の時点で、何か胡散臭い感じはしてゐた。内部告発をした社員を配転して八月の裁判で負けた、他ならぬオリンパスの話である。先月不透明な金の流れを指摘して解任された英国人社長をめぐる一連の報道を耳にした時、ああ同じ事…

変な夢

十一月九日(水)晴後陰 小洒落た建物の続く街角である。平日の午後で人通りは少ないのだが、建物の前にはそれぞれひとりづつ女の子が立つてゐる。見るとそれはエーケービーとかいふグループの女の子たちで、それぞれが一軒の店をやらされてゐるらしい。メイド…

いろいろ

十一月八日(火)晴 三時過ぎ退社、東京までの東海道線電車内で熟睡。中央線に乗り換へ四谷に往き、徒歩某ビルに至る。十二月にゲストパネルとして呼ばれた研究会を運営する団体にて現在までの経緯と研究成果について説明を受ける。旧知の先生方が多いとは言へ…

茶話会二回目

十一月六日(日)陰 朝から掃除と嶺庵の用意。茶花として紫式部を活け、それだけだと形にならないので近くの川沿ひから灌木の小枝など切り取りて添へる。客来訪の直前まで手を入れ、我ながら品よく出来上がる。二時半会社の同僚K氏を駅に迎へ車で家に連れ来た…

買物

十一月五日(土)陰後雨 午後N子と倶に買物に出る。桜木町からワールドポータースに往き、チエストを購ふ。ネツトで探したが良いものが見つからず、此処もたいして期待してゐなかつたのだが、N子の気に入るものが見つかつた。見て来たばかりの隈研吾の手にな…

嶺庵茶話会

十一月三日(木)晴後陰 朝から掃除片付け準備を始め、まず十時半過ぎN子の両親叔父叔母一行四人を家に迎へる。皆初めての来訪であり、書斎飄眇亭や嶺庵、リビングなどを案内す。岳母は料理や花入れなどを運んでくれ、N子と倶に今日の料理と茶道具の仕上げを…

脳梗塞の夢

十一月朔日(火)快晴 朝、会社の窓から富士山がくつきりと見える。雪のない富士山をこれ程はつきり見るのは珍しい。 今朝の夢。医者と会つてゐて、脈を見てゐなかつたといふので腕を差し出すと、医者が「脈が粗いね」と言つたとたん、腕の力が抜けてだらりと…

棚吊り

十月三十日(日)晴後雨 午前中ひとりで藤沢有鄰堂に赴き、注文してゐた表札を受け取つて帰る。備前焼に嶺庵の名と名前を入れたもので、黒の隷書の書体は思つた以上に悪くない。帰宅して午後片付けを進め、ほぼ終了。掃除をしてからN子と車でホームセンターに…

片付け

十月二十九日(土)陰時々晴 宿酔と睡眠不足で終日睡気甚だし。N子の荷物を収納すべく、さらに物を捨て家の中の整理を進める。居間は大分片付き、飾り物などを配置してかなり良い雰囲気になる。使ひ勝手の悪い空いたスペースがあるよりも、ある程度物が置かれ…

絵で見る香り

十月二十八日(金)晴 三時過ぎ会社を出で上野に向かふ。東海道線内爆睡。上野公園口より徒歩東博に往き、平成館で呉昌碩の書画を見る。画や行書も確かに良いが、今回は篆書の般若心経に圧倒された。篆書とは古代中国人の世界認識が視覚化されたやうなものだか…

嫌ひなひとびと

十月二十六日(水)晴 秋冷 やはり嫌ひなものは嫌ひである。松岡先生の日刊セイゴオにある「キライダ」で共感することが多くて、つひ自分もやつてみたくなつた。 加藤清史郎といふ子役、大人が望む子供らしさを演ずる姿に吐き気がする。自分が子供の頃から、こ…

呻吟

十月二十五日(火)陰時々晴 殆ど暑し 定時退社。帰宅後尺八練習。夕食の後執筆。頼まれて原稿を書くのは久しぶりで、匂ひや香りに関する論考から無遠ざかつてゐたこともあり、思つてゐた以上に筆が進まない。しかも必要な資料が見つからない。離婚後は執筆や…

動物の夢

十月二十四日(月)陰 夢の中によくライオンが出てくる。街に突然現れることもあれば、檻の戸が開いたままの場所にたまたま入り込んでしまふこともある。先日は、川沿ひの土手の上を馬に乗つて走つてゐると、地面に何かの死体のやうなものがあり見るとそれはラ…

引越と入籍

十月二十三日(日)陰後晴 七時半起床。午前中家の片付けをなし家具の移動など行ふ。午後一時過ぎN子を迎へに駅まで行く。三時半荷物を積んだトラツクが到着。N子の荷物の搬入を開始。思ひの他の大荷物で、洋服・和服・履物・鞄の類が山ほど運び込まれる。運び…

尺八開眼

十月二十二日(土)陰時々雨 昨夜突如尺八に開眼した。呼吸法を体得したと言つた方がいいのかも知れないが、とにかく今まで息継ぎに気を取られ、音も絶え絶えになつてしまふところが、クリアーに大きな音で吹けるやうになったのである。 夢かも知れぬと今朝も…

独裁と防災

十月二十一日(金)陰後小雨 カダフイ大佐の死を伝えへる報に接す。旬の人名や時事用語を載せると予想外のアクセスがあるので避けたいのだが、カタカナ表記に小文字を使はないから大丈夫であらう。 午後会社で防災訓練があつた。地震と津波を想定した、階段の…

柏陽高校

十月二十日(木)晴後陰 家の近くに柏陽高校といふ学校がある。朝の通勤時にその校庭の横を抜けて駅に向ひ、帰りには駅から正門を間近に家に戻る。県内でも有数の進学校らしいが運動の部活動も盛んで、通勤路のいたち川沿いの遊歩道を走る生徒もよく見かけるし…

電車内

十月十九日(水)陰 電車の中でマンガを読んだりゲームをしてゐるいい大人を見ると馬鹿じやないかと思ふ。これはまあ、古い人間であるかぎりごくまつたうな気持ちである。新聞や本を読んでゐるのを偉いとも思はないが、携帯電話のゲームや携帯ゲームで夢中にな…